湯の澤鉱泉に行った帰り道、久慈川沿いを走っていると、台風の増水が落ち着き、真新しい河原がいくつも姿を現していることに気づきました。
風呂上がりなのですが、これは石を見ない訳にはいきません。
お気に入りの河原に来ました。
アクセスが良くない場所であるが故に、最近の久慈川には珍しく、いつも何かしらの収穫に恵まれている場所です。
そして、あの「令和五色瑪瑙」を産した実績もあります。
※令和五色瑪瑙・・・縞模様と紫がかった仏頭を併せ持ち、その他の部分も複雑な色味をした瑪瑙。令和になってから最初に拾った名品だったため、この名前になりました。
河原の一番奥まで行って、ジグザグ戻りながら(千鳥で)探します。
今日は斜陽が味方。光に透けてメノウ・玉髄が見つけやすくなるからです。
1個目。弁当箱くらいの結構大きな塊ですが、母岩と絡み合っていて品質は今一つかな。これは置いていきます。
2つ目。小さいですが、艶のある面がありました。少しオレンジに着色している部分もあります。
3つ目。これは…オレンジ!
夕陽効果で赤さ割増というのもありますが、いい色です!
4つ目は小さいですが、こちらも淡いオレンジ。なんだかホチキスみたいな形。
久慈川でオレンジ色の玉髄を拾えたのは久しぶりです。来た甲斐がありました。
帰り道、夕闇せまる河川敷の竹林で、トキホコリに出会いました。
トキは「時として」、ホコリは「ほこる(生える・繁茂する)」という意味だそうです。
茨城で、植物が生えることを「ほきる」と言う人がいますが、それと同じでしょうか。
つまり、「時として繁茂する植物」という意味ですが、確かに「あれっ、こんな所にあったかな?」という生え方の印象があります。
上の写真は以前水戸市内で撮ったものですが、数が減ってきている植物だそうです。
地味な植物ですが、群生し鈍く光る姿は、案外渋い魅力があります。
はっきりさせなくてもいい、あやふやなまんまでいい~と口ずさみたくなるような夕暮れ。
気温もやっと秋らしくなってきました。
これから春までは、また瑪瑙拾いのシーズン。楽しみです。