カラスとスローガン

小さな世界から

秘湯を訪ねて

前回のブログと前後しますが、9月30日のこと。

7月から9月の間に5日間使える夏季休暇があるのですが、最後の1日を使いました。

コロナ禍以前は、日帰り入浴が好きでよく行っていたのですが、長らく足が遠のいていました。

せっかくの平日休み、再開には良い機会です。

 

行き先は、常陸大宮市の湯の澤鉱泉に決まりました。初めての訪問です。

茨城県唯一の秘湯だということで、鄙びたムードへの期待が高まります。

 

県道から入る山道は幅員もそこそこあり、それほど秘境といった感じでもないですが…

 

どういうわけか、カーナビには道が表示されません。途中に私有地である旨の看板が出ていたので、私道なのかもしれません。

 

雑木林を抜けた先、開けた谷間のような場所に鉱泉宿はありました。

周囲は自然の音以外ほとんど聞こえず、静かです。f:id:saiwai326:20221008124732j:image

 

入口にはチワワのような小型犬がいて、横を通る私を気にせず、微睡んでいました。

検温等があるかと思い、玄関から「こんにちは。」と声をかけたのですが、誰も出てきません。

もう一度「こんにちは。」と言うと、横からお婆さん(常連さんでしょうか)が突然現れて、「もっと大ぎな声で言いなぁ。」と言われました(笑)

結局、そのやり取りで従業員さんが気がつき、無事入ることができました。

 

室内は木のぬくもりを感じる落ち着いた空間です。 

廊下の壁に、かなり昔にここを訪れた人の旅行記が貼ってありました。かつては山中を歩いて辿り着く、まさに秘湯だったようです。

 

肝心の風呂ですが、岩風呂とヒノキ風呂があって、日によって(?)男湯と女湯が入れ替わるようです。今回はヒノキ風呂でした。

露天風呂ではありませんが、大きな窓があり、網戸になっているので半露天といった感じです。

 

湯はわずかに濁っていて、とろみがあります。

風呂場のタイルなどは改装されて新しいのですが、建物自体は年季が入っています。天井を眺めると、屋根裏に大きな梁が見えました。

水面に映る緑が美しく、時間を忘れて風呂を愉しむことができました 。f:id:saiwai326:20221009001029j:image

 

大型の温泉施設も風呂にバリエーションがあって楽しいのですが、これからは今回のような鄙びた温泉・鉱泉も開拓してみたいです。

 

※この後に久慈川に行ったのですが、長くなるので次のブログに続きます。