すっかり晩秋です。
朝露でじっとりと濡れた庭先で、キキョウの果実が弾けていました。
中には、ゴマよりひとまわりぐらい小さい黒い種が詰まっています。風に吹かれて揺れたとき、種を散らすのでしょうか。
このキキョウ、「五月雨」という園芸品種ですが、昨年、種から育てたものです。
根に栄養を蓄えているからか、移植の過程で枯れるものが少なく、沢山の苗ができました。
昨年の秋には小さいながらも初花が咲き、今年の夏にはそれぞれ大株になって、10月まで絶え間なく涼しげな花を咲かせてくれました。
以前、ブログに書いたヒオウギの果実も弾けて、艶々の黒い種(ぬばたま)が姿を現しました。
これも実生で簡単に増えるのです…。写真は昨年の種から育った苗たち。こんなにどうしよう。
開花までは何年もかかるのかと思っていましたが、どうも来年には花が咲くようです。先日、職場の人にも分けてあげました。
ゲンノショウコも、種を散らしていました。
皮が5つに分かれて裂けて、その反動で種を弾き飛ばす仕掛けには関心します。
一昨年に常陸太田市の武生林道に生えていたものから採った数粒の種を蒔いてみたものです。
環境が合ったのか、今では増えに増えて、庭の至る所に生えています。テラスの僅かな隙間からも…
明らかに種が飛び散らない範囲にまで勢力を拡大しているのが少し不思議です。種子を蟻が運ぶのでしょうか。
日本原産の植物が各々冬支度をするなか、冬を知らない熱帯スイレン(品種:キャオモロコ)は最後まで花を咲かせようと粘ります。でも、蕾を上げても開閉する元気はもう無いようです。
こちらも、夏の間途切れなく花を咲かせ続けてくれました。お疲れさま。
そろそろ休眠させて、球根を室内の水槽に避難させてあげようと思います。
今年から仲間入りしたコウホネも、やわらかな水中葉だけになり、静かに春を待っています。
この花の造形を、間近でじっくり観察してみたかったのです。
(おまけ)
10月のこと。散歩中にムサシアブミの群落を見つけました。
以前はこの仲間の識別に疎かったこともあり、これまで何度も通ったことがある場所なのに気がつきませんでした。
先日、改めて様子を見に行くと、見事な果実が。
色づきのグラデーションが美しいです。
春になったら、花を見に行ってみたいと思います。